テンポイントと東上した男テンポイントと東上した男大学3年の冬まで競馬童貞を守っていた私だが、回りには競馬マニアはたくさんいた。その一人が京都のR大学生Kだった。ある日突然、彼は国道1号線を遡り東上してきたのだ。東京4歳ステークスに出走するテンポイントと勝手に帯同して。そのレースの当日、3歳馬の特別戦(現2歳)で断然の人気を集めていたのが、のちのテンポイントのライバルになるトウショウボーイだった。私はまたまた芦毛にひかれ二番人気の牝馬ホウヨウシルバーの単勝でも買っていたんだろう。後に知ったのだが、そのレースにはグリーングラスやミスターシービーの母シービークインも出ていた豪華レースだった。 メインレースは1番人気のテンポイントと二番人気のクライムカイザーが入り、順当におさまった。Kは馬券も買わずテンポイントを応援していたのが不思議だった。 |